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話は少しさかのぼり、時期は高校3年生、最後の夏の日の出来事。。。
私は高校卒業後はどこかの土木会社に就職して、土木の修行して、いずれ実家に帰ろうかと思っていたところ、両親より大学進学のすゝめ。
「いやいや、アニキは成績優秀で大学行ったのはわかるけど、俺だよ?勉強嫌いで頭使うより体使う俺だよ?
大学行かなくていいよ。」
だって成績優秀ではなかった私が実力で行ける大学はわずか。
私の成績で受験可能であるとピックアップした学校が
北九州市 九州共立大学
長崎市 長崎総合科学大学
福岡 第一経済大学
鹿児島 第一工業大学
「わざわざ大学いかなくてもねぇ」って思ってた僕に両親の喝!
『親が行かしてやるって言ってるんだから甘んじて受けろ!』
親の愛情にも気づかない、アマちゃんな僕でしたが、せっかくそう言ってもらえるならと無い頭でも何とか入学するために少しでも可能性をと、九州共立大学のラグビーセレクションを夏休み受けました。
当時九州学生2部リーグに所属していた九州共立大学。採用枠はFW・BK合わせて3名。
当時、チームのBKは戦力的に足りていたのでFW2名、BK1名で採用ではないかとの情報あり。
FWの1番募集しているポジションはプロップでした。
ラグビーを知らない方のために簡単にプロップを説明します。
1、スクラム最前列でとにかく体がデカイが良いとされ、スポーツ界では珍しくデブがもてはやされるポジション。
2、走力やテクニックより体重と根性が求められるポジション。
3、不器用でもできるが、スクラムは過酷。
4、スタミナがなくても『まあ、プロップだから』と温かい目で見てもらえるポジション。
5、動けるデブがものすごく試合のキーマンとなりえる場合があり、意外とトライゲッターになれるポジション。
6、昨年のワールドカップをご覧になった方はお分かりかと思いますが、トップチームになると決してデブではなく、ゴリラを超越したゴツゴツの岩みたいな人がやっているポジション。
7、走れるプロップはもはや神。
その他プロップ情報募集します。
さて、セレクションの時に受験生のFWの中でプロップ希望受験者がなんと1名しかいませんで、『受かるにはここしかない!』と決意した私。
身長176cm 体重75kg 50m走6秒9 と決してデブでもゴツくもなかった私ですが、高校入学当初がデブで走力が無く、プロップ経験があったのでスクラムは組める自信があったので言いました。
私 『僕、プロップできます。むしろこう見えてプロップです。』
先輩 『えっ?その体でスクラム組めるの?』
私 『組めます。』
先輩 『じゃあ、組んでみて。』
組めましたとも。
ライバルのおデブちゃんは幸いスクラムも弱く、走力、体力無し、パスも放れず。
勝ちました。僕受かりました!ポジション偽装で。
そして晴れて入学した私。
もちろんプロップです。
まあ、大学ラグビーとはいえ2部リーグだろ?と甘く見てました。
大学生ともなると体が一回り大きくなるんですね!
そりゃスクラムが重いのなんのって。
見事に腰を打ち砕かれ、告白しました。
『すいません。実は私、高校一年でプロップ辞めました。今はロックorフランカーです。』
先輩 『はぁ???今更関係ない!メンバー他にいないんだから、お前はプロップだ!』
そうして僕の大学ラグビーはプロップから始まり、そのまま春の九州商業経済大学選手権にて公式戦デビューしました。
九州2部リーグながら意外と強かった九州共立大ラグビー部はトーナメント戦を順調に勝ち進んでいきあれよあれよと決勝戦へ。
相手は当時九州1部リーグの第一経済大学。(元日本経済大学)
私のスクラムの対面の相手は高校からプロップ専門の動けるデブ。
こっちはポジション偽装。
勝てるわけありません。
スクラムを見事に押され続け、試合は敗退。
試合後チーム最凶の鬼のような横暴&理不尽な先輩に頭を叩かれ、
鬼 『お前スクラム弱すぎじゃボケ!それでよくプロップだとか言えるな!』
僕 『いや、だって僕、本職プロップじゃないんですもん・・・』
鬼 『クビ。』
1年生でいきなりレギュラーを獲得し、シーズン半ばで見事な転落。
補欠人生の始まりです。。。 つづく